こんにちは、店主佐々木です。昨日は全く投稿が出来ずすみません。。
昨日はWALKRIDE(ウォークライド)様主催、この地域のホビーレーサーを育てるとてもありがたい草レース、
大磯クリテリウム2019-20シーズン第2戦。今回もサイクルデイズはメカサポートを実施。スタッフ光山は今回もボランティアスタッフとして関わらせて頂きました。
今回メカブースは大混雑!第1戦と打って変わって、合計30台ほどが検車を通らず整備させて頂き、無事に出走してもらいました。
主にウオークライド様主催のこの地域のレースにおいて、メカニックサポートをさせて頂いている目的は
「あぁ、やっぱり自転車って普段から点検・整備してないと危険だし、力吸われて速く走れないから今度から定期的に、事前にメンテナンスしよう!」と思ってもらう事。
アプローチを色々試行錯誤しながら毎回取り組んでいます。
昨日のメカニックサポートでなんとなくあるべき形が見えた気がしたので、これまでの葛藤や失敗、手応えなどまとめてみました。
1.現場で直すだけではだめ
2.伝え方が大切
3.昨日の大磯では
<1.現場で直すだけではだめ>
まず大前提!
整備不良車が同じ集団内にいる事は『恐怖』です。
走行中予期しない挙動、ライン外し、最悪落車なんか発生すると他の選手を巻き込み大事故になる場合も。
当然、明らかに整備不良が原因の場合には当然責任を問われる可能性もあります。毎回メカサポートをやるうえでの葛藤は
「本来事前にやってくる事、現場で安易に直してしまってよいのか」
という事。検車を通らない状態で来ている時点でもしかしたら「出走資格無し」にした方が、毎回緊張感を持ち事前メンテナンスを実施するのではないかという思いです。「当然やるべきことをやっていないんだから」という処罰感情みたいなものではなくて!
結果的に、どうしたらこの「事前点検・定期整備」の重要性を認識・行動・習慣化してもらうか。
2015年、2016年あたりの箱根ヒルクライムではとんでもない数の整備不良車が。。
スタート前1,2時間で50台ほどの車体を整備・調整しました。
(https://cycledays.jp/2016/06/07/hakone-hc-neutral-mechanic-service/ )
この時は来るもの拒まず、トリアージしながらほぼ全員を出走させることが出来たのですが
整備不良車を持ち込まれる方の一部は
「こっちは参加費払ってきてるんだから、これくらいやってくれるよね」
「問題あるとこあったらついでに直しといて」
というスタンス。
修理されている自転車そっちのけで仲間同士でゲラゲラ笑いあっていることも。
そんな時は
「あなたの整備不良で発生している作業なので、しっかり見て理解してください。じゃないとやりません」とはっきり伝えますが
限られた時間の中野戦病院のように何台もの自転車を直していくので、諭すこともできず。これでは「点検の重要性」を伝える目的が果たせないと危機感を感じました。
<2.伝え方が大切>
その後、大磯クリテリウム・大井町クリテ・宮ケ瀬クリテなどでメカサポートの試行錯誤を重ねました。
検車ブースとの連動方法や事前告知、整備の金額など。
ただ最も大切なのが伝え方。
SNSやブログでも定期的にお伝えするように。
大きな反省としてあるのですが。
いつぞやの宮ケ瀬クリテや、今年の箱ヒルのメカニックでだいぶ厳しい態度・言葉で接してしまった方がいます。
宮ケ瀬クリテで出走を控えた数人のハブガタ・ヘッドガタを直していた時、ある一人の方(20代前半かな)から
「もうすぐ次なんで!急いでやってください!」
という、焦りもあるので感情的な声。
そりゃ出走控えてるし焦りますよね(^^;)
でも僕は
「いやいや、そもそも事前にメンテしてきてない時点でダメでしょ」
と一蹴。。してしまった。
その方は「はっ」とした顔になり少し諦めた感じも。
その後結果的にその方のメンテは実施出来て出走させてあげる事が出来たのですが。。
なんであの時
「出走何時ですか?今同じ出走時間の人やってるからそっち先だけど、〇分で終わるからもうちょい待ってね、絶対出走させますから」
って言えなかったのかなぁと。
突っぱねてしまった時のその方の表情が忘れられません。
あとは今年の箱ヒル
レースの特性として出走直前に人が集中するので
パンク修理5件連続&整備待ちの列が・・
という状況。
パンクは不可抗力、仕方ないのでそちらを優先しながら
完全戦闘モード、アドレナリン全開で集中してなんとか全員出走してもらえましたが
結構キツイ物言いになっていたと思います。。
結果的に皆さん出走できたし、
「あ、ちゃんとやってこないと直前でバタバタするから今度からちゃんと点検しよう」
なんて思ってくれる方もいるかもしれませんが、、
<昨日の大磯では>
色んな反省を踏まえて昨日はこう決めていました。
・どんなことがあっても優しく丁寧に(笑)
・今何が発生していて、どうやって解消するか、今後どうするべきかを漏れなく伝える
・少額でも完全有料制にする
実際30台ほどの整備を実施しましたが、なんかよい感じでやりたいことが出来たなぁと感じています。
昨日は7時頃会場到着したのですが、
例によってすぐに整備待ちの列が。
殆どの方が朝一の『スポーツカテゴリ』に出走する方なのですぐに対処する必要があります。出走の早い方を優先的に優しくw対応。今回はなんか皆さん
「3か月前に点検に出したんですけど」「うーん、6カ月前かなぁ」
など点検の必要性はなんとなく認識頂いている感じ。
「えーレースの為に1週間前に点検してもらったのに!」という方も少なからずいらっしゃいましたが。。。
整備の必要性、重要性を理解いただいている分、皆さん冷静にこちらのいう事を聞いてくれますし、ちゃんとメカニックに敬意を持ってくれています。
これが「直してもらって当然」というスタンスだと本当に断っちゃっています(笑)が、幸い今回はそういう方はいらっしゃいませんでした!
そして、完全有料制について。
「え?お金かかるんですか?」
これまで何らかの整備をした際、こんな声に唖然とすることがりました。
プロとして、何か問題があり検車で「このままでは出走できない」と判断されたものの問題を解消し出走できる状態の持っていく価値を提供しているので当然相応の対価を頂戴します。
そうでないと、「大磯にメカがいるからやってもらえばいい」「検車でひっかかったら、現場のメカに直してもらえばよい」という甘い考えになり、結局事前点検をしないことに。
実際にそんな認識の方も少なからずいらっしゃいましたし、実際それを僕にポロっとしゃべってしまう人も(笑)そうすると僕の説教が始まります。本来「事前に」お金を払って自転車屋さんでやってもらうべき作業を、現場メカブースで無料でやってしまったら全く逆効果。他のショップさんの仕事を奪うことにもなります。当然のことですが何かしら作業をした場合は必ず料金を頂いています。
昨日も
「〇〇ってお金かかりますか?」
という問い合わせが多くありましたが、
上記理由でメカニックが何かをした場合は必ず料金が発生します。そうならないように事前に確認しておきましょう♪
購入店舗では無料点検なんてサービスがある場合も多いと思いますからね。
昨日はそのあたりも会話の中でしっかり理解いただけたんじゃないかなぁと思います。
ちなみに誤解のないようにして頂きたいのですが
そもそも、最も来客があり売り上げのある週末に店を閉めてきている時点で収益が目的ではありません!(それならお店を営業しています笑)
自転車に、自転車競技に少しでも関わる立場として
『点検・整備の重要性を伝える』ことを目的としてメカサポートを実施していますので、どうかご理解とご協力をいただければ幸いです。
長くなりましたが、最後までお読みいただいた方有難うございました!!
あ、
ちなみに昨日は腰・背中の痛みで99%DNSするつもりだったのですが、
自転車乗ってみたら、立って作業しているより楽だったので出走することにしました!
結果楽しく走り終える事が出来ました♪
OnebyESU JFF#805シリーズは普通にクリテ走れます。
一緒に写真に写るといミッション達成
数馬 清宏 (Kiyohiro Kazuma) さんいつも有難うございます。