OnebyESU JFF#503の魅力とは何か

こんにちは、サイクルデイズの佐々木です。

「サイクルデイズと言えばOne by ESU」そして2019年以降は「One by ESUと言えばサイクルデイズ」と言って頂けるほど、様々なモデルを数多く組ませて頂いております。当店のお客様に多く選ばれ、また遠方からわざわざOne by ESUを買いに当店まではるばる来て下さるお客様がいらっしゃいます。それなのにこれまで、各モデルについてしっかりと深堀りするブログを書いてきませんでした。。

今回はOne by ESUの最新モデル『原点回帰』クロモリのリムブレーキモデルについてしっかりとお伝えしたいと思います。

 

2014年発表ワンバイエス初代作のJFF#501はその特徴的かつ本質的なコンセプト・ジオメトリー・乗り味から多くのファンを魅了しました。

バイクとの一体感を追求する姿勢や、後輪荷重・低重心で『継続的に安全で快適に操ることが出来る』という乗り味を実現していく姿勢はその後の各モデルにも受け継がれていると思います。

このまま501について書いていくとまた1万文字書いてしまう事になるので今回は置いておいて

 

JFF#503について以前書いたブログからだいぶ空いてしまいましたが、

その分様々な環境で走行したことにより、このバイクについての理解が深まってきたと思います。

(ちなみに、このJFF#503を世界で一番最初にオーダーしたのが私らしいです)

 

 

<JFF#503とは>

自転車の楽しさを謳歌し爽快な一体感を楽しめるリムブレーキロードモデル

https://onebyesu.tokyo-san-esu.com/category/frames/jff_503.html

クロモリの魅力を引き出すための最新リムブレーキロード

https://www.cyclowired.jp/news/node/389970

製品詳細、リリースは上の記事をご覧いただくとして

 

古き良きクロモリリムブレーキロードの良さを再現しつつ、

・30Cまでのワイドタイヤ対応(タイヤメーカー、使用リム、使用ブレーキキャリパーによる)

・様々なワイヤールーティングに対応

・選択可能なフロントフォークにより、細かく乗り手の好みに合わせることが出来る

 

 

と、様々な乗り手・ニーズに応えられるように。

 

 

「色々乗ってきたけど、いつかクロモリのロードフレームに」

「リムブレーキのコンポーネントが余ってるんだよなぁ」

「速さはもう良いから、ゆったり楽しめるバイクに乗りたい」

そんな方にとっては、「待ってました!」という製品だと思います。

 

 

 

 

 

<導入の経緯>

①メカニックとしてリムブレーキのバイクに乗り続けたかった

②クロモリフレームのバイクに乗りたかった

 

 

私佐々木的に、503導入の理由を二つ上げるとすれば上記二点です。

①メカニックとしてリムブレーキのバイクに乗り続けたかった

私は2005年からスポーツ自転車メカニックとして働き始め早20年ほど。

ロードバイクとしてはまだまだリムブレーキの時代の経験の方が長いにもかかわらず、最近は確実にディスクブレーキの整備の数が増え、私もディスクブレーキの車体に乗っている時間が長くなりました。

そうなると、あれだけ長い時間触れていたリムブレーキロードについての解像度が落ちてくるもので。。

やはりリムブレーキモデルにも乗り続け、様々な製品(ブレーキキャリパー、ホイール、ケーブル類など)もテストし続けなければなぁと感じていました。

 

 

 

②クロモリフレームのバイクに乗りたかった

①は本音でもあり建前でもありまして。。

単純に、クロモリフレームのバイクへのあこがれをずーっと持ち続けていた店主としては今回の503発表というのは完ぺきな口実。(実は501をオーダーしようとしたタイミングでは既に終売になっていたので)

乗り味というよりも、全体的なデザイン・シルエットへの憧れですね(^^)

ワンバイエスはカラーを自由に選べるのが嬉しいところ。自分の好きなカラーリング×好きなアッセンブルで個性あるバイクに乗れるのです。

更に最近の『エアロ』『大口径フレーム』も大好きですが、そういったバイクが増えている中での『特別感』も乗っていて楽しいものです。

 

 

 

 

<いざ組立>

身長181cm、サドル高730~735mmの佐々木は

フレームサイズ560mm、OBS-R11フォーク(オフセット47)をチョイスしました。

サイズ選びは本当に人によって異なりますが、このバイクが(というかワンバイエス全般)最近のバイクに比べると「少し後ろ乗りしたほうが心地良く進む」というポイントも重要です。

 

 

フレームカラーはいろいろ悩んだのですが(807Zと同じマットのサニーグリーンにするか、あるいはパントーンで指定するか)

最終的には直感でメタリックCブルーをチョイス。フォークも同色塗装しました。

妙面処理も『グロス』・『マット』どちらも選べるのですが、こちらは『グロス』です。

パーツ類は余らせてしまっていたR8000系アルテグラコンポーネントを中心に組んでいきます。

 

 

ここからは作業模様の一部を。

BBシェルの切削。

必ず必要な作業とは言いませんが、ワンバイエスの場合は特にアルミモデルにおいてはやっておいた方が良い事が多いように感じます。このクロモリモデルにおいては殆どキリコが出ないほどきれいでした。

フェイシングについても同じく、フレーム&塗装に応じて実施しないケースもあります。

エンドにはリッチーのロゴが。

ヘッドの処理も丁寧に。

 

 

すみません、組立作業模様の画像がこれだけでした。。。

作業の流れとしては

・フレーム、フォークの仕込み作業

・ガラスコーティング

・ヘッド処理、BB処理

・ポジション確認の上コラムカット

・再度フレームクリーニング、簡易コーティング

・コンポーネント取り付け

・ケーブルルーティング

・各部調整

・ポジション確認

・バーテープ巻き

・全体増し締め

 

 

という流れです。

 

完成。

クランクはジェイクランクかラ・クランクでシルバーのものを選ぶ予定だったのですが、Magene新型PES-P515が発表されたタイミングだったので、こちらを装着。結果的ですが、全体的にまとまっていて気に入っています。

ちなみにホイールは、微細な異音が続き無料新品交換させて頂いた、その不調分のALEXRIMS ALX473を継続使用しながら、今色々とテストしている所です。

 

 

タイヤはMAXXIS ハイロードTLR25C。30Cのクリアランスがあり、ブレーキもクリアランスの大きい『Dixna バンテージブレーキ』にしたのですが、あえて自分がリムモデルで良く使用していた25Cを選択しました。今後またタイヤを変えて色々と様子を見ていきますが、まずは細めのタイヤでのフレーム性能・感触を見るためです♪

<実走 インプレッション>

いつまでも乗り続けたい。どこまでも行きたいと思う、優しいフレーム

 

 

自転車のインプレッションというのは書き手にとっても読み手にとってもなかなか難しいもので、

・乗り手の好み、走力

・今乗っている自転車との比較

によって出力されるものがかなり変わってきます。

重量、単純な剛性、エアロ性能など以上に、『心地よさ』『扱いやすさ』など非常に定性的な部分が重要だったりするものです。

そんな中で私がこのバイクについてお伝えしたいことは

いつまでも乗り続けたい。どこまでも行きたいと思う、優しいフレーム

であるという事。当然決して軽いフレームではなく、また決して反応性・加速性の高いフレームではない(501よりマイルドだと感じました) 

  

 

 

シクロワイアードさんの記事でも「出だしこそ少し力がいるが」とあります。

ただ僕はもう少し違った感じ方をしていまして、

バイクに任せて自然に力を乗せていくと、それに答えてスムーズに速度が上がっていく。

逆に「力を入れずとも加速していく」ように感じています。

 

反応性が高く、いわゆる『速い』バイクほどなんだか『踏まされる』感覚をもった事は無いでしょうか?速く速く。前に前に。そうやって乗るときには良いのですが、ちょっと力を抜いて走ろうと思うとなんだか疲れてしまう。 

  

503は頑張らずに、とにかく自然に力を加えていくことで、ものすごい少ない労力でじんわりとただ確実に加速していき巡行できる。巡行中も、25Cのタイヤにもかかわらず(TLRで6Bar)細いタイヤのネガな部分を感じる事が少なく、安定していて心地よい。 

 

 

もちろん、いつものメンバーと周回練なんかをするとカーボン×ディスクのフレームに比べるとやはり遅れてしまいがちで踏み方に工夫が必要ですが、そもそもこのフレームが得意としている所は別のところにあるのだと理解しています。

 

  

20年この仕事をしてきて、ロードバイクに限らず自転車に乗られる方の中で「『速さ』に憑りつかれているのではないかいるのではないか」「もう少し肩の力を抜いたら自転車を楽しんでいただけるのではないか」と思ってしまう方がいらっしゃいます。

・走り始めたらとにかく踏んでしまう。ゆっくり走るという事がわからない

・誰かに抜かれたら、あるいは前に誰かいたら追い付こうと頑張ってしまう。

・ペースのコントロールがうまくできない

 

  

 

そんな方は一度このフレームに乗って頂けると自転車に対する考え方が少し変わるのではないか、新しい発見があるのではないかと思います。

もちろん『速い』が悪いわけではなく、当然『人力なのにこれだけ速く軽快に走れる、遠くまで自分を到達させてくれる』のがロードバイクのすばらしさ。

ただ「がむしゃらに踏んで踏んで」ではなく、自転車と一体になりながら自然に走行することが出来れば、体も・頭も余裕が生まれます。そうするときっともっと安全に楽しく。周りの景色や風なんかも余裕をもって感じられるのではないかと思うのです。

 

 

繰り返しになりますが良し悪しではなりません。『パリッパリのレーシングロードバイクでガンガン走るのも最高に楽しい!』『自分のペースでゆったり走るのも最高に楽しい!!』

 

 

ただ速さ、強さ。人、周囲との比較に少しストレスや強迫感を感じてしまっている方がいれば、それは自転車生活を案内する側としては「その方が楽になる、幸せになる方法は何かな」と出来ることを尽くしたくなるもの。そしてその意識を変えうる一つのきっかけとなるのが『バイクとの一体感を感じながら、自然に余裕をもって楽しめる自転車との出会い』でもあるかなぁと思っています。

 

 

 

尚、冒頭<503とは>の部分でご紹介したメーカーのサイトには、JFFシリーズ立ち上げから一貫している『バイクとの一体感』『重心』という言葉がありつつ、詩的な表現×各部技術的な説明となっています。

その部分を更にわかりやすく説明して下さっているなぁというのがこちらのシクロワイアードさんの記事で、是非ご覧いただきたいです。

https://www.cyclowired.jp/news/node/390937

東京サンエスさんと比較的近い位置で関わらせて頂いている中で、クロモリのディスクブレーキモデルを生み出すにあたっての様々な苦労を聞いてきました。 

やはり「リムブレーキ時代のスチールフレームの乗り味」を再現する事が難しいという事。

 

 

懐古主義というわけではなく、実際にアルミ・クロモリ・チタンと様々な金属でディスクブレーキフレームを生み出してきている中でも、やはり「あの乗り味を」という拘り・熱量を感じます。

『乗り味』『乗り心地』

つまり自転車という『道具』の『使い心地』について深く向き合っているのだと思います。 

私たちが日ごろ使っている『道具』で考えると、その『使い心地』の重要性がわかると思います。

書きやすいお気に入りの筆記用具に、料理が楽しくなるような調理器具。

手に馴染みしなやかな手帚に、毎日のコーヒータイムが豊かになるミルとケトルなどなど。 

 

良い道具と暮らしていると、それぞれの『使い心地』のお陰で一つ一つの時間の質が変わってきますよね。

 

 

 

 

 

 

<どんな方にお勧め?>

このOne by ESU JFF#503というフレームがどいう方にお勧めか。

・シンプルで美しいクロモリロードバイクに乗りたい方

・速さ、競う事から離れて今一度新しい気持ちで自転車を楽しみたい方

 

これまで沢山の事をお伝えしてきましたが、やはりまずは見た目・デザインでピンとこないと選ぶ意味はありませんよね!見た目が好きだからこそ乗ろうと思いますし、大切にもします。 

  

 

そして『速さ』『競う』から離れて、純粋に自転車との一体感を楽しみたい方。そんな方には是非一度乗って頂きたいフレームです。

私の560サイズは基本的にいつでもご試乗可能ですが、それ以外のサイズも状況により試乗車を手配できるかもしれませんので、是非ご相談ください。

 

 

 

<あえて書く デメリット>

ここまでは魅力について書いてきましたが、当然ネガティブな部分もあると思います。

 

 

①ディスクブレーキモデルではない

そりゃそうだろうという所ですが(笑)ディスクブレーキロードの機能的メリットはとても多いです。

・油圧ディスクブレーキは制動力というより制動コントロールが楽で安定的です。

・スルーアクスルの構造のお陰で、特に荒れた路面の下りなんかは驚くほどの差が出ます

・ブレーキクリアランスに左右される事が無いので、フレーム次第では太いタイヤが付け放題!これが本当に快適ですし、もっと多くの人に太いタイヤの良さを知ってほしい!

 

 

また、今後技術進歩が進んでいくのはやはり主流となっているディスクブレーキモデルの方で、パーツ類の選択肢は今後より狭まってくる可能性があります。

とは言え、約148年前に発明されてから進化を重ねながら今日まで残っている、ある意味完成された技術とも言えると思いますのでリムブレーキという技術が無くなるとも思っていません。(というか残っていてほしい)それに「ディスクブレーキのモデルでなければ使い物にならない」というのも違うと思っています。

 

 

 

 

②誰かと競うには力と技術がいる

昨今のロードバイクのインプレッションであるような『反応性』『剛性感』『空力性能』みたいなものを求めてこのバイクを選ぶことは出来ません。重量、剛性面で機材的ディスアドバンテージになります。また、進ませ方も現代のカーボンロードバイクとは異なり慣れるまでは違和感を感じると思います。そのあたりを、自転車と対話しながら引き出していくプロセスが必要なバイクだと思います。

 

 

 

 

 

その上で、現代の軽量・エアロ・高剛性ロードバイクにこの503で渡り合っているライダーこそ無茶苦茶格好良いと思いますが(笑)

大磯クリテリウムとかで、このバイクでバリバリ走っちゃうライダーがいたら、もう完全に惚れます。

でも、時々いらっしゃいますよね!そういう勇者!機材スポーツでありつつ、旧型と思える機材でもその力をいかんなく発揮して現代戦を戦う勇者!!

 

 

 

 

<最後に OnebyESU JFF#503の魅力とは何か>

では、このOnebyESU JFF#503の魅力とは何か。

 

 

 

『ロマンと遊び心』

これに尽きるのではないかと思います。

ここまで読んでいただいた方には、おわかり頂けるのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

さて。ここまで長文乱文にお付き合いいただきまして有難うございました。

最後までお読みいただいた方はどれくらいいらっしゃるか(^^;)

本当に有難うございます。

 

 

 

これをきっかけに503に興味を持っていただけたら嬉しいですし、

503仲間になって下さったらなお嬉しいです。

そしてもし購入に際して当店をお選びいただいた際は、全身全霊をもってサポートさせて頂きます。是非ご相談お待ちしております! 

 

 

 

Cycle Days

佐々木

OnebyESU JFF#503の魅力とは何か” への1件のフィードバック

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