箱根ヒルクライム2016当日 メカニックサポート

全3回でお届けする、箱根ヒルクライム2016メカニックサポートについて。

第2回の今回はレース当日の模様についてお伝えします♪

 

当日のお仕事としては大きく分けて三つ。

 

1.スタート地点でのニュートラルメカニックサービス

2.回収車でのリタイアされる方の回収、メカトラブル対応

3.頂上でのメカニック対応

 

 

1.スタート地点でのニュートラルメカニックサービス

本来であれば7時くらいにはスタート地点に到着していたかったのですが、ナミビアからの招待選手Jo-joeのアテンドでバタバタとしており、8時前にようやく会場に到着。。

(ナミビアプロジェクトについては佐々木のライフワークと言いますか個人的な活動ですので、別のブログにまとめております。)

 

さて、到着後そこからあわてて工具を下ろし、設営を開始。

 

そして準備が完了した瞬間

「ちょっといいですか?」

の声。

変速の調子が悪いとの事で、早速調整開始。

お待ちいただいていたのですね。。すみません、来年はもっと早く設営します!!

メカニック1

 

 

時々Jojoeの面倒を見ながらでしたが、基本的に最終グループが出走する11時頃まで途切れずにメカニック対応を実施しました。

去年以上にバタバタした気がするなぁ。メカニックとしてこの感じは嫌いではないのですが、参加者の方からするともちろん、もっと余裕を持ってスタートラインに立てる方が良いはず。車検証の提出や前日の検車といった手段も含め、今後どのように運営していくか考えなければいけませんね。

 

そしてそのバタバタの中僕自身がJoeのスタートを見れないという事態(笑)

一年越しでようやく実現したのに。。とりあえずなんとか遠くから背中を確認できました。

 

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その後はまたブースでメカニック対応。

飲み物など差し入れを頂きながら、一台ずつ進めていきます。(有難うございました!!)

しかし、こういったレースに限った事ではありませんが、このメカニックの精度により

万が一走行中にトラブルが発生したら。

 

安くないレースフィーを払い、この日のためにコンディションを整え、人によってはわざわざ遠方から訪れこの場所へ。

この日一日の結果や思い出がどのようなものになるかはメカニックの腕にかかっている所もあります。

このピリピリとした緊張感はいつまでも忘れずにいたいと思うのです。

 

mecha 当日B

 

さて、メカニックの内容についてですが基本的に、「ちょっと見てください」という方が多かったです。しかし中には具体的にご希望や症状がある場合も

 

・ポジションの最終調整

・変速の不調⇒調整で対応できたものが殆どでした。

・カーボンブレーキシューの鳴き⇒パッド面のクリーニングと当たり位置の調整で解決

・MAVICハブのガタ⇒これはMAVIC QRM+ハブを使用している方の殆どがガタが出ていました。これに関してはまたブログ書きます♪

 

当日2 当日1

 

そして中にはこんな厄介なトラブルも

・Di2のバッテリー切れ、その上アウター固定に!(このままでは地獄)⇒フロントはインナー固定でなんとか調整。リアが最後まで動いてくれることを祈る。。

・リアディレーラーのキャパシティ以上のスプロケを使用していて調整が出来ない⇒ローギア優先で何とか調整

・チューブラータイヤのパンク⇒こちらはギリギリに空気を入れるという事以外対応できなかった。。次回以降の反省

 

出走時間を伺いながら順番を調整して、なんとか皆さん出走には間に合いました!

(空気入れの貸し出しも多かったので、今度からもっと持っていきます!)

 

途中で見に来てくれていた友人たちとこんな写真を撮っていたのですが、その最中にもスタート直前にパンクしてしまった方が!!

集合1

 

ダッシュでブースに戻り、対応します。

一通り対応が一段落したら、その後はスタート地点に並ぶ最終グループの方の車体をざっと目視でチェック。

『心配性のメカニック』ですので、トラブルの芽がないかチェックをしたいのです。

空気圧・異音・取り付けパーツのクリアランスなど確認出来る事だけ確認。

最後のグループのスタートを見送ったら、次の仕事の準備に取り掛かります。

 

 

 

 

 

2.回収車でのリタイアされる方の回収、メカトラブル対応

回収車

 

全グループが出走し終えたらブースを撤収、最低限必要な工具だけ持って回収車へ乗り換えます。

メカトラブルの対応や、リタイヤなど自走できない方の回収が主な役割です。

佐々木は上記画像のハイエース、もう一人のスタッフの方は車体回収用の2トントラック、2台1組で動きます。

とは言っても、最終グループの出走から時間を空けずに出発してしまうと参加者の方にプレッシャーを与えてしまう事に。。

30分ほど時間を置いて出発します。

 

スタート地点で待機している時、「ケガ人発生」の無線が入りスタッフに一気に緊張が走る。

登りでバランスを崩しガードレールで手を切ってしまった方がいらっしゃったとのこと。ドクターカーが迅速に対応しすぐに対応しました。

今回のケガ人はこの方お一人だったと思いますが、軽傷で良かったです。。また来年是非リベンジしていただきたいです。

 

 

さて、時間になり回収車でゆっくり上がっていきます。

しかし今更ながら車で上がってもキツイ勾配、そして強い日差しと高い気温。。

本当に皆様お疲れ様でした!!

 

さて、登っていると途中で下山グループとすれ違います。

安全確保のために下山は何グループかに分け、先頭は必ず先導者が誘導。リムの過熱を防ぐために数回の休憩をはさみゆっくり下山します。

 

私もすれ違う下山グループ可能な限り目を配り、車体やライダーに異常がないか確認していきます。

 

そんな中下り車線で停車しているライダー発見。

しきりに後ろを気にしています。

声をかけてみるとツールボトルのキャップを落としてしまったとの事。

あとでスタート地点に届ける旨伝え、そのまま下山してもらいました。

(ツールボトルのキャップを落としたライダーさん。ちゃんと手元に渡ったかなぁ。。)

 

 

もうしばらく行くと最終グループの最後尾のライダーさん達が。

必死にターンパイクの勾配と戦っています。

停まっている方や歩いている方には安全確保のために一度お声掛けをし状況確認。

汗だくになりながら、問いかけに対し「行きます」の声。希望される方には飲み物や食料を補給した後その場で待機します。

基本的にライダーの方にリタイアの意思が無ければ、私たち回収部隊はそのまま距離を保ちながら最後尾をゆっくり上がっていくのです。

 

エンジンを切ると静寂の中 「ウソだろ?」っていうくらい鮮やかに、そしてはっきりと響くウグイスやそのほかの鳥たちの鳴き声。

この箱根ヒルクライムというレース、ロケーションは本当に最高です。 勾配を考えなければですが(笑)

 

そうこうしているうちに下山者の中にJoeを発見。無事に下ってきている事に安堵しながら、僕らは引き続きゆっくり登っていきます。

しかし暫くするとモト(バイク)の方がやってきました

「Joeが僕の車体を見て引き返して登り始めてしまった」

との事。

暫くするとJoeが登ってきたので頂上まで連れていく事に。

joe

 

この後今巷で話題の湘南ゴールドエナジードリンクを飲み乾し、カロリーメイトやSOYJOYを食べた後寝てました(笑)

 

Joeの事は気にせず仕事は続きます。無線で一台のみタイヤバーストとの情報。

確か、10km付近だったかな。

車体を確認すると、後輪が既に寿命を超えている状況。。

事前にチェックさえしておけば防げたトラブルだけに、残念です。。

 

ライダーさんに声掛けをして車体を回収、運転するハイエースに乗り込んでもらいます。

今回のリタイアはケガをされた一名と合わせ、この2名の方。

来年是非リベンジしていただきたいと思います!!

 

さて、頂上に着くと最後のお仕事です。

 

 

3.頂上でのメカニック対応

 

無線での情報はありませんでしたが、万が一メカトラブルなどにより下山できない方を確認。

修理できるものは修理し、自走不可能なものに関しては回収車で回収して下山します。

 

ただ、幸いトラブルはペダル破損の応急処置一件のみ。

最終グループの下山を待って下山することに。

その間トンビやカラスにおびえながらお弁当を頂き(笑) その後実行委員としてたどたどしくインタビューにお答えさせて頂き下山することに。

 

下りは落下物などを確認しながら下っていきます。

 

 

4.最後に

 

スタート地点に下ってきた後伺ったのですが、下りでリムの過熱によりタイヤやチューブをダメにしてしまった方が数名いらっしゃったとの事。最悪の場合ホイールが破損してしまった方も。。

ホイール破損までは対応できませんが、「予備チューブありませんか」との問い合わせが数件あったとの事。

チューブはたくさん持ってきていたのですが、私が居なかった為対応できませんでした。。

 

来年以降の対応に生かしていきたいと思います。

 

とにかく、今年も無事に終わって良かった。

 

最終回に続く。

 

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