クロモリフレームバイクのメンテナンス-続編-

前回のブログでもお伝えしましたクロモリフレームのピストバイクGIOS STILOのメンテナンス。

前回はバラし・クリーニングまでを実施しました。

注文していたBBが入荷しましたので組み付けていきます。

 

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そうそう、ホイールのグリスも切れてしまっていたので、しっかりと洗浄をしてからグリスアップを実施します。

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今回レバーの交換も実施。

006 007SHIMANOのブレーキレバー。ケーブルも付属してくるのでアウター・インナー共に新品に。

ブレーキ本体もしっかりときれいに洗浄&注油をしているので動きは見違えるように変わります。

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008完成!!

 

金属フレームの良いところは、キズも味の一つというか、なんだか愛着が湧くところだと思います。

 

 

自転車って本当に楽しいなぁ。(心の声が出てしまった)

新車がお客様に渡るまで♪-完結編-

お待たせしました!

前回のブログ【新車がお客様に渡るまで♪-組立準備編-】ら少し時間が経ってしまいましたが、【新車がお客様に渡るまで♪-完結編-】をお届けします!

 

前回は開梱⇒パーツの取り外し⇒コーティングまでを実施しました。

またホイールの確認、振れ取りや必要箇所への注油なども実施。

 

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(あ。。フォーミングマルチクリーナーが転がってしまっている。WAKOSさんすみません。。)

 

さて、今回は組立完了編です。

(営業時間内に組立をしていたこともあり、すべての工程を画像に収められていません。。)

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コーティングの終わったフレームへヘッドパーツ、フォークなど順番に組み付けていきます。

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ヘッドパーツはもともと組み付け時に塗ってあったグリスを丁寧に落とし、そしてしっかりとグリスアップして組み付けます。

上側のベアリングは特に雨や汗、ドリンクの水分で錆びやすいので、少し多めにグリスアップをします。

 

 

そして、シートポストの組み付け。カーボンパーツ組み付け時に欠かせないのがカーボンアセンブルグリス。スクラブのような細かいツブツブが入っており、パーツ表面の摩擦抵抗を増やすことによって少ないトルクでもしっかりとパーツ同士を締結できるように。(もちろん適正トルク内で組み付けることが大前提です。)

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そしてクランク・ディレーラ・ブレーキなどを一気に組み付けていきます(画像が少なくてすみません。。)

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あ、潤君が写ってる(笑)

 

STIレバー組み付けやサドルの角度調整などに役立っているのがiPhone

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ところでケーブル組み付けの際、その素材や用途に沿った正しいグリス、あるいはルブを塗る事が重要ですが

ケーブルの締結前にしっかりと脱脂をする事も忘れずに。

グリスのある状態で規定トルクで締結しても、フルブレーキの際に滑ってしまう可能性があります。

 

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あとケーブルの処理ですが、最近は特にケーブルのフレーム内蔵化によって長さ調整がシビアになってきているように思います。

当然短すぎるとハンドルを切った時にブレーキがかかってしまったり危険です。

また長すぎるとブレーキや変速がもたつくだけでなく、他のパーツに引っかかったりすることがあります。

 

今後そのお客様がどのようにポジション変更していくかも見据えながら、最も良いところを探していきます。

 

ケーブルをハンドルに添わせる時も、まずはセロテープなどで仮止め微調整を繰り返しながら。

確定したら例のリムテープで固定します。

 

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こうなったら後はバーテープを巻いて、全体調整を確認して組立完了。

 

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以上です。

今回は店主の私物、メンテナンスお預かり品、そして今回の車体とNEILPRYDEエアロロードが3台揃ったのでたくさん写真を撮ってしまいました。

 

実は現在もう一台、オーダーいただいた2017モデルが入荷していますので、もし余裕があればそちらもレポートいたします。

 

 

さて、二回にわたってお送りしてきました、【新車がお客様に渡るまで】のブログ。いかがでしたか?

自転車は工業製品ではありますが、メカニックがいないと乗れる状態になりません。

性能も安全も最終責任者はメカニックなのです(初期不良・リコールなど例外はありますが)

その為に自転車整備士などの資格保持者が組立調整を行って、またメンテナンスや安全情報の提供などを行っています。

 

どうぞ信頼できるショップ、メカニックを見つけてしっかりとメンテナンスをして

安全で楽しい自転車ライフを楽しんで下さい♪

008ロンドンのRaphaにてクリスフルームの愛車を前に

 

初回点検とドライブトレインのクリーニング&注油

皆様こんばんは。先ほど書いたブログの車体と同じNEILPRYDE NAZAREを初回点検とドライブトレインのクリーニング&注油でお預かり。

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さて、先日チェーンのお話というブログ、大変反響がありました。

新品チェーンについているベタベタオイル。暫く乗って頂きましたので、これで準備万端。

しっかりとクリーニングして、適切なオイルを塗布します。

 

 

さて、使用するのはこちらのチェーンマシンとディグリーザー。

ユーザー様の評判もとても良いのでお勧めです。そう、チェーンマシンやディグリーザーもすべて一緒ではありません。

特にディグリーザー、使用方法などを間違えると面倒なことになる事も。(この辺を話すと本当に長くなりますので割愛)

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まず、クリーニング前のチェーンの状態がこちら。(メンテナンスをしていないのではありません。この状態でしばらく乗ってくださいとお伝えしてこの状態です♪)

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メンテナンススタンドに載せて、フロントギアをアウターに入れます。

これでチェーンマシンでのクリーニングがやりやすくなります♪

(ちなみに、全体を洗車するときも汚れがひどい場合にはチェーンマシンを併用します。)

 

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チェーンマシンを装着。プーリーに引っかかるようになっていますが、一応左手でチェーンマシン本体を支えながら、右手でクランクを逆回転します。

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汚れの状態にもよりますが、こういった新品チェーンについているオイルを落とす場合は

ディグリーザーでのクリーニング×2回

そして

水を入れてのリンス×2回

 

をやり、拭き取るときにウェスに何も汚れが付かない状態にします。

水を入れてのリンスにもコツがあるので、気になる方は是非お尋ねください♪

 

 

ちなみに、この工程に入る前に。リアホイールを外した段階でスプロケにディグリーザーを塗っておきます。

 

そしてチェーンの洗浄が終わりコンプレッサーでエアーを飛ばした後少し乾燥させている間に、スプロケをクリーニングします。

以前お伝えしたPEDROSのブラシを使用して、スプロケの間・隙間などの汚れをしっかりかき出して、その後ウェスで一枚ずつ拭いていきます。

このやり方でやれば、スプロケを毎回外さなくてもかなり綺麗になります。

*この時ディグリーザーがリムやタイヤなどについてしまった場合はすぐに拭き取りましょう*

 

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完了です。

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このあと撮影を忘れてしまったのですが、オプションでTeam SKyルブを塗りました。

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フィーリングがかなり変わるはずです♪

 

それではまた

新車がお客様に渡るまで♪-組立準備編-

皆様こんにちは♪

本日はオーダーを頂いたロードバイクの組立について。オーダーを頂いた車体がどのように入ってきて、どのように組み立てられていくかをお伝えします

 

まず、新しい自転車を購入する場合でも『完成車』といって、ハンドル回り・サドル回り・ホイールやタイヤ・ブレーキやギアなどのコンポーネント…などが最初からセットになっているもの。

次に『フレーム』を購入して、今自分が乗っている車体からパーツを移植したり、あるいはフレームに始まりコンポーネント・ホイール・ハンドル・サドル…などすべて自分の好きなようにパーツをチョイスして自分だけの一台を創り上げる場合も。

 

ちなみに完成車と言っても、完全に工場で組み立てられて店舗に送られてくるのではなく、下の写真のような箱に『7分組み』という状態で入れられ店舗にやってきます。

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『7分組み』という事は読んで字のごとく「70%組み立てられてる」という意味なのですが

(割、分、厘などの単位についてはこんなブログがありました)

 

「では店で残りの30%を組み立てるだけ」かと思ったらそうでもありません。

既に組み付けられている部分もボルトは一本残らず固定を確認し、ブレーキや変速の調整はもちろん、ケーブルの取り回しなど様々な確認事項があります。

そう。

『自転車は誰が組み付けるか』によって同じモデルでも違う乗り物になり得ます。

 

ベアリングの圧入精度やグリスの封入のひと手間によって、その後のトラブル頻度が大きく変わってきます。

ケーブルの取り回しは最近のロードバイクでは本当に重要。フレーム側、ハンドル側共に以前よりケーブルのカーブがきつくなりがちです。取り回しを間違えると、ブレーキや変速がもたつくだけならまだしも、ケーブルが破断したり、最悪ハンドルを切った時にブレーキが急にかかって事故に繋がる場合もあります!!

またどのようなケーブルでどのようなオイルを挿して組み付けるかも重要です。ただ単に『フリクション抵抗が低い』と謳われているテフロンコートケーブルなどをケーブルグリスを塗って組み付けると、最初は良くても暫くたつと中でがっちり固着してしまう事も。

 

上記はほんの一例で、組み付け作業の一つ一つにノウハウとこだわりがあるのです。

 

 

特により繊細さが求められる、ロードバイク・MTB等の上位グレードの物は必ず一度すべてのパーツを分解して組み付け直します。

前置きが長くなってしまいましたが、今回は入荷して梱包を外して、組み付け準備をする所からご紹介します。(車体によって工程が異なる場合があります)

全ての工程を撮影しているわけではありませんのでご了承ください。

 

さて、まずは箱を開けて車体を取り出します。

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前後ホイール、ハンドル、シートポストやサドルなどが外れた状態で丁寧に梱包されて入っています。

 

まずは梱包を解いていきます(一気に組み立てられない時にはフレームの梱包材を残しておいて傷を防ぎます。)

 

入荷時のタイヤには空気があまり入っていないことが多いです。(船便入荷でも)

タイヤ・チューブ、そしてリムへのダメージを避けるためにもタイヤにはなるべく早くエアーを入れてあげたいですが、なにも確認せずにいきなり加圧をすると実はチューブが噛んでいてバースト!なんてことがあります。

以前ブログでお伝えした新品ホイールのメンテナンスの工程を実施します(今回は動作に問題が無いのでスプロケやフリーは固定確認のみです。)

 

 

パーツを一つずつ取り外していきます。

 

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今回のNEILPRYDE NAZAREはBB規格がPF30。SHIMANOの24mmクランクに対応するようにFSAのアダプターが入っています。

この時点でプレスフィット式BBの圧入に問題が無いか、ベアリングの確認も合わせて実施します。

 

そうそう、ポイントなのですが、こういったフロントディレーラの直付け台座やリアエンドハンガー等の固定をこのタイミングで確認しておきます。

意外と緩んでしまっている事があるのです!

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クランクに続いて、前後のディレーラー、STIレバー、ブレーキ、フロントディレーラの直付け台座などすべてパーツを外していきます。

ちなみに圧入式のBBに関しては問題が無い限りそのままです。

 

 

さて、すべてのパーツを取り外して、フロントフォーク・ヘッドパーツも外しました。

これで一度グリスをきれいにして、全体をクリーニングします。

 

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外したパーツはこんな感じです。

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上位グレードの車体はこのように一度全てばらすので、最初からフレームとパーツがバラバラになっていたら楽なのになぁと思ったりします(笑)

ちなみに、ウォークライドさんの完成車はすべて「フレーム」+「コンポ」で来るそうですので、ちゃんと組もうと思うとそちらの方がある意味手間が少ないのかもしれません♪

 

 

 

さて、パーツが外れたらあとはWAKO'Sのバリアスコートでコーティングを実施します。

(上位グレードの車体には無料で施工しております。)

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さて、これで一晩寝かせて明日組み付け予定です。金曜~月曜は店舗営業をしながらの作業ですのでどれだけ画像が撮れるかわかりませんが、なるべく流れが分かって頂けるように後編をお伝えしたいと思います♪

 

 

ちなみに、この車体と同じモデルのメンテナンスが入りました。

なんだか不思議な感じです(^^)

 

僕もニールプライドオーナーなので、組みあがったら3台並べて写真を撮ろうかなぁ。

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クロモリフレームバイクのメンテナンス

こんにちは

 

本日はクロモリフレームのピストバイク。GIOS STILOのメンテナンスについて。こちらのオーナー様は当店でNEWバイクをご購入いただいていますが、「こちらのバイクも安心して乗れるようにしてほしい」との事で、お預かりしております。

一通り状態を確認させて頂いて、ブレーキレバー交換・バーテープ交換・チェーン交換を実施が必要。またリアハブ(ホイールベアリング部)にガタが出ていたのでそこをメンテナンスという形で進めていきます。

 

が、なんとなく胸騒ぎがして(笑)ペダル、クランク、チェーン(こちらは交換なので)を外し、ボトムブラケットの回転をチェック。

多少ゴリゴリ感はあるけど、致命的な状態ではないような気も。クランクを回してみても、ゆすってみてもガタツキらしい感覚はなかったのですが、気になって開けてみました。ボトムブラケット。

 

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鉄フレームの宿命とも言える錆びがBB付近で発生。

 

BB本体もこんな感じ。

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これでは今なんとなく回転してくれていても、今後どうなるかは想像できますね。。

 

追加でボトムブラケットも手配します。

 

ちなみにクロモリフレームの錆についてですが、こういったフレーム内部の錆や傷がついた箇所の錆などは表面上の物がほとんどで、素材強度まで影響を及ぼさないことが多いとか聞いたことがあります。

ただ海沿いの地域なんかにお住いの場合には、その限りではないかもしれませんね。しっかりと錆び対策必要ですね。

 

 

 

さて、この後はご依頼事項に沿って進めていきますが、せっかくばらしたので全体をきれいにしていきます。

ブレーキ本体もかなりヘドロのように汚れが付着してしまっているので、分解してディグリーザー、クリーナーなどでしっかりと洗浄します。

しっかりときれいにしてリンク部に注油をすると見違えたような動きになります。

 

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また今回BB,ハブなど回転部分がダメージを受けていたので、念のためヘッドも確認!

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おそるおそる開けてみると、、

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おや、思ったよりずっと綺麗でグリスもまだ効いている状態♪

もちろん汚れがありましたので、きれいにしてから再度グリスアップします。

 

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さて、ひとまず今回の作業はここまででBBの入荷待ちとなります。

 

ヘッドを再度組み付けた後にフレーム内部の手の届く範囲に防錆処理と、フレーム表面へのコーティングを実施。

来週まで一旦作業はお預けです。(他の作業状況によってはホイール、ハンドル周りだけ先に実施するかもですが)

 

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しかしこういった細いクロモリフレームはインテリアになりますね♪

 

 

ではまた

チェーンのお話

最近よくお客様から質問を頂くネタを

 

「新品のチェーンに元々塗られているグリスのようなベトベトオイル、これって落とすの?」

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良くある意見として

・これは保管用のオイル。粘度が高すぎるからすぐに汚れを拾ってしまうので、落とした方が良い

・いやいや、工場で塗られたオイルなので、逆に暫く放っておいても大丈夫な素晴らしいオイル

 

それぞれどこを軸に何を重視するかによって答えは変わってきますが、Cycle Daysでは特別ご要望が無い限り、基本的にロードバイク・MTB

クロスバイク問わず

 

新品チェーンについたオイルは落とさずにそのまましばらく乗って頂いています。

 

 

まず、そもそも新品チェーンについているオイルは通常のチェーンオイル、ルブとは目的が異なります。

もちろんベタベタしているとはいえ潤滑性能は持っていますし、よく言われている「長期保管用のオイルだから」という意味ももちろんありますが、もう一つ大切な役割があります!

 

『新品のオイルは落とさないで乗ってください』

何年前かのSHIMANOのテックセミナーで黒川さん(業界で知らない人はいないシマノのトップメカニックさんです)が仰っていたのですが、新品チェーンは、新しい工業製品特有の微細なバリなどがあり、それを保護するために包み込んでいるのが新品チェーンに塗布されているあのベタベタのオイルだそうです。

安易に落としてサラサラのオイルを塗ってしまうと、こういったバリなどがプレートやピンなどお互いに攻撃しあって、チェーン自体の寿命を著しく低下させてしまうようです。

ちなみにこのオイル、パーツクリーナーなどで脱脂したくらいじゃ落ちません。なので表面だけ少し脱脂して、内部にはオイルが残るようにすれば、汚れのリスクも最小限になり内部を摩耗させることも無いという事になるかもしれませんが。

ただ、何か特別なご要望が無い限り、当店ではそのままの状態で一か月ほど、300~500kmほど乗って頂き、状態を見て洗浄・注油を実施します。

専用のディグリーザーとチェーンマシンを使ってもかなり落とすのに苦労します。それでしっかりクリーン&ドライになったチェーンに用途になったオイルを塗った後のパフォーマンスは最高です!!(スプロケ、チェーンリング、プーリー、ディレーラーも同時に実施します)

 

メンテナンス頻度が高くない普段使い用のMTB,クロスバイクなどではご使用用途などによりそのままで使っている方もいらっしゃいます。

ただ、本来の性能を発揮するには、まずは一定期間保護用のオイルをまとったまま乗って、その後しっかりと洗浄して用途に合ったオイルを注油するというのがベストでしょう。

※大事な記述を忘れていました!

・まず、何事も例外があること。

・そしてシマノの新型SILTECチェーンなど 表面コートがされていたり、元々軽めのオイルが塗られているものがありますのでそういった場合はまた少し違ってきます。表面精度とコーティングにより新品でも削れ合うリスクが殆ど無いのかもしれません。(実証していませんが)

 

スプロケやチェーンリングを交換した直後も馴染みが出るまでは微妙に変速が落ち着かなかったりしますよね?

馴染みだしというのはとても大切なプロセスなのです。

 

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ちなみにレース現場で時々迷うのが

レース直前でチェーンを変えなければいけない場合。レースのような高負荷がかかる状態に、保護オイルのないチェーンオイルで挑むと寿命が縮むだけでなく大きなダメージ、最悪チェーン切れに繋がる事もあるとか。

 

そのレースは狙うレースなのか、それとも翌週以降の為の調整レースなのかによっても変わります。

ヒルクライムレースで、「このレースの為に一年練習してきた!!」という方の場合は、洗浄して少し油膜の残るような性質のオイルを塗ります。

逆に、「翌週のレースが本番なんだよ」という方の場合は、過剰なオイルを取り除いてそのまま乗って頂くか、本当に判断が分かれますね。

 

 

洗浄方法や注油方法、またどんなケミカルを使用するのかについては本当に奥が深いので、また別の機会に♪

お店の方でご質問頂ければとことんご説明いたします!!!(^v^)

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MAVICホイールのメンテナンス

MAVIC  R-Sysを他店購入されたお客様から、チェックとメンテナンスのご依頼を頂きました。

ブランドに限らず新品ホイールも、もちろん使用前に

・振れ取り

・ハブ、フリー等のチェック

などを実施して、不要なトラブルを防ぎ安全に乗れるようにします。

また実際にエアーを入れて乗ってみたら、また1ヶ月ほどしてチェックをすると良いですね。(新車初回点検と同じです♪)
ちなみに当店はMAVICブランド取扱店ではありませんが、前の職場でずっと取り扱っておりテクニカルセミナーなども受講して来ました。そして私個人も愛用しております。
さて、まずはタイヤ・リム・ハブなど外観を確認して、その後エアーを抜いてリム内側チェック。

MAVICの上位モデルの場合、バルブと反対側にSUP溶接の継ぎ目があります(溶接している事により強度バランスを保ち、結果的に全体的にバランスの崩れにくいホイールになるのです。)

その後継ぎ目の部分に貼ってあるテープが良く剥がれかけていたり、よれていたりするんですよね。

このままだとパンクの原因になったりしますので、除去して部分的にリムテープを貼ります。


そしてこのタイミングでバルブ口とロゴの細かなズレを修正します。

(基本的にMAVICブランドの新品のホイールはしっかり合わせてくれている事が多いのですが、今回は珍しく少しずれてました。)

そのまま適正圧までエアーを入れて、振れ取りをしていきます。
そうそう、これまでわかりにくかったMAVICタイヤローテーション。いつの間にかローテーションマークが(進行方向を示す矢印)が付いていました!これでもうみなさん間違えませんね!

手前から奥に向かって進行方向です。

そう、前後逆のトレッドパターンになっているのです。


その後フリーボディの確認。通常新品の場合ここまでら開けないのですが、このホイールは少し動きが渋い気がしたので。

(エアーを入れてから作業するのは、エアーがない状態で力を入れて作業をするとタイヤ・チューブ、そしてリムにダメージを与える事があるからです。スプロケの交換なんかはその代表例ですね。)

MAVIC純正ミネラルオイルを足して完了。

動きが軽くなりました。
あと細かなポイントですが、クィックレリースの注油。ネジ部分にグリスを、そしてレバーの可動部には高浸透潤滑油を。

サビの予防、そして適正に固定力を得るためです。

QRM+のレバーの使い方説明も忘れずに

レース会場で、ガタが出ている方意外と多いのです。


エグザリットのシューに変更して完了!

ホイールも定期的なメンテナンスを♪

ロードバイクのオーバーホール

今回はなおっきのぶろぐでお馴染みのなおっきさんよりオーバーホールのご依頼を頂きました。有難うございました。

*なおっきさんには以前からご予約を頂いておりましたので、順番を前倒しで実施させて頂きました*

 

ロードバイクのオーバーホールに関してはこれまでも何回かブログに上げさせて頂いておりますが、

 

洗車⇒分解清掃⇒組み付け⇒調整

という流れで進めていきます。もちろんバリアスコートも実施します。

 

お客様対応の流れもあり、洗車のプロセスの画像が撮影できなかったのですが(><)

以前のブログをご参照ください)

 

「どうせパーツを外すので洗車はしないでも良いのでは」という声もあるのですが、フレーム表面にこびりついた泥汚れや、パーツの細部にたまった汚れは洗ってしまった方がしっかりと、そして優しく落とせるのです。

 

 

 

さて、洗車後パーツを取り外してバリアスコートを実施。

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もともとラメがとっても綺麗なこちらのフレーム。

更に綺麗になるととっても気持ちが良いですね!

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フロントフォークにももちろん実施。

練習量が凄まじいなおっきさん。どうしてもヘッド部に汗などが入り汚れやすいので、しっかりとクリーニングして、下玉押し部にもコーティングをします。

 

そうそう、これだけ汗、汚れが入りやすい部分だからこそ、ヘッドパーツの確認が重要なのです。

これもこれまでのレースメカニックの模様で何度もお伝えしてきましたが、是非ぜひ皆様覚えておいてください♪

 

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さて。コーティング後1日はフレームをこのまま寝かせますので、一日目の作業はここまでにしました。

 

 

二日目は本格的にクリーニングを実施。

まずはヘッドパーツ、新品に交換する予定ですがパーツ入荷までこちらを使って頂くために、しっかり洗浄してグリスアップをします。

 

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以前見させて頂いた時もヘッドパーツのメンテを実施しているのですが、だいぶ汚れていました。

 

表面に錆が浮いている所は可能な限り取っていきます。

 

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まだ多少変色している部分はありますが、指で触っても凹凸を感じないように落としています。

このような状態にしてからグリスアップに入ります。

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グリスはボール、リテーナー、カップ内、そしてカップ外側にもしっかりと塗布します。

 

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その他のパーツも分解、清掃。消耗パーツも確認していきます。

一番気持ちが良いのがこれ!スプロケですよね♪

 

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ディグリーザーにつけて油を汚れを溶かして、しっかりきれいにしていきます。

 

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そしてMAVICホイールと言えばそう、フリーボディ内の洗浄と注油が定期的に必要です。

これにより本当にホイールの空転時間が飛躍的に変わります。

 

まずはフリーボディを外して

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この時スプリングなどの小さなパーツをなくさないよう注意が必要です。

 

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クリーニング後、ベアリングの状態などを確認して、必要ヵ所にミネラルオイルを塗布すればOK.組み付けていきます。

 

その他ブレーキや変速機なども同様に分解、清掃を実施。

 

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しかしREDのリアメカは本当に軽いですね。

 

プーリーを外してしっかりきれいにしていきます。

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どうも今回は少し急ぎで加工をしていたことも有、途中途中で画像の撮り忘れが。。。

なおっきさん、ごめんなさい。。

 

 

 

 

 

 

ちなみに、リアエンドの固定が緩んでいる事がよくあります。今回もしっかり確認、増し締めさせて頂きました。

もちろんアライメントも確認します。

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フレームのコーティング、そしてパーツの分解清掃がすんだらここでパーツを組み付けていきます。

今回はブレーキ・シフト共にインナー・アウター交換しました。

 

ところで前回も当店でバーテープの交換を実施させていた出したのですが、バーテープの内側処理、少しこだわっています。

この緑のテープはビニールテープと違って伸びないので、ブレーキやシフトのフィーリングが軽くリニアになってくれるのです♪

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こちらはシフトケーブルを交換するところなのですが、こういったところに汚れが溜まったまま交換すると、昨今使われているコーティングケーブルの表面を傷つけ、ドラム内でのケーブル切れの原因に。。

しっかりとクリーニングをしてシリコングリスを塗布して組んでいきます。

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そうそう、ブラケットカバーもきれいにしていきます。

汚れが落ちるものはたくさんありますが、安易に攻撃性の強いクリーナーを使ってしまうと寿命を早めてしまう事に。。

 

こういったときにWAKO’Sのフォーミングマルチクリーナーはお勧めです。

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すみません、組み付けは一気に実施してしまい、ほとんど写真が御座いません(汗)

 

 

 

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予定を変更して会社のお昼休みの時間を使って引き取りに来てくださったなおっきさん(すみませんでした!!)

 

サラリーマン戦士さながら、ピシッとスーツで三本ローラー、最終チェックです。

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有難うございました!!!

 

「結果を出したい時」「負けられない時」はチェーン周りの洗浄と注油を!!!

今日は思う所あり、こんなブログを書いてみます。どうも文章だけだと伝えきれない所もありますので、ご来店いただけたらたくさんお話しさせて頂きます!(笑)

 

本日お伝えすること

1.駆動系のメンテナンスの重要性

2.自分でも出来る、駆動系メンテナンス!

3.時間が無い場合はショップへ依頼!

 

1.駆動系のメンテナンスの重要性

皆さん、一度ご自分の車体のチェーン、スプロケ周りを見てみてください。

もしこんな風に汚れていると、かなりのパワーロスになってしまうんです。

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日頃しっかり乗られている方こそ、無頓着になりがちで、レース会場でもよく汚れたままのチェーン・スプロケで参加されている方がいらっしゃいます。

 

そんな時思うのです。

 

「メンテナンスしてあげたらどれくらいパフォーマンスがあがることだろう」と。。

 

ホイールやコンポーネントなどをアップグレードして結果が向上することももちろんありますが

もっと手軽に手コストで、でも体感できる効果をもたらす事ができるのが『駆動系のクリーニングと注油』です。

 

レースだけではありません。

 

・足柄峠やヤビツのタイムアタック

・チームのタイム計測会

・みんなで楽しみにしていたロングライド

 

などなど、ここぞという時に、駆動系のクリーニングと注油をするだけでかなり楽に走れます。

 

意識して綺麗にしているという方でも、表面はきれいでも意外とプレートやリンクの間の汚れが取れていなかったりします。

この汚れは単に油汚れではなく金属粉や砂が混入しているので、このまま乗っているとパーツの寿命を縮めてしまいます。

 

そして何より、気付かないうちに抵抗がものすごく増えています!!!

 

 

実は僕個人的にも「今日は千切れられない…!!」「今日のメンバーには負けられない!」

という時には、駆動系を完璧にきれいにした上で、低抵抗のオイルを塗ります。(プロダクトのテストも兼ねていろいろ試しますが)

 

これ、本当に変わりますよ!!(オイルの性能は一長一短ですので、ぜひ希望の性能をお伝えください。じっくりご説明いたします!!)

 

2.自分でもできる!駆動系メンテナンス

 

駆動系のメンテナンスはご自分でも簡単にできるのです。

ご自宅で洗浄に水が使えるか、それともマンションやアパートのように水が使えないかによって必要な道具も変わってきますが、ご来店いただければそれぞれの方に合った方法をご説明させて頂きます。

(方法に関してはまた詳しくブログにまとめる予定です♪)

ベタベタに汚れる前に、こまめにメンテナンスをする事が重要です。ショップで実施をするときも、ベットリと汚れてしまっている駆動系をきれいにするには結構時間がかかります。ご自宅でやろうと思うとなおさら大変なはず。

もちろんプロのように毎日のライド後にやるのがベストですが、せめて週に一度、最低でも月に一度は駆動系の洗浄、注油をやるとパーツもかなり長持ちしますよ♪

 

 

3.時間が無い場合はショップへ依頼!!

ご自分でチェーンクリーニングマシーンを購入して、ディグリーザーとオイルを用意してやられた方が長期的にみると低コストで済みます。

 

ただお時間が無い方や、そもそも洗浄するスペース、環境が無い方は是非店舗へご依頼ください。

当店の場合は、状態にもよりますが、

 

チェーン洗浄&注油:¥2,160

 

で実施いたしております!!

 

 

是非一度Before⇒Afterの感動を体験してみてください♪

 

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